米ゴリラ射殺 園長「同じことする」、保護者の責任問う声も
(CNN) 米オハイオ州シンシナティの動物園がゴリラ舎に入り込んだ3歳の男の子を救うために希少なゴリラ1頭を射殺した問題を巡り、米国内で波紋が広がっている。同動物園のセイン・メイナード園長は30日、もし同じことが起きれば同じ対応をすると強調した。
17歳のオスのニシローランドゴリラ「ハランベ」(体重約200キロ)は、係員が28日、男の子を救うためにライフル銃で撃って射殺した。動物園によると、男の子は柵や鉄線をくぐって堀を乗り越え、ゴリラ舎に入り込んでいた。目撃者が撮影した映像には、ハランベが男の子をひきずり回す様子が映っていた。
インターネットでは動物園の対応を非難する声が広がり、子どもから目を離した保護者の責任を問う声も出ている。
メイナード園長は記者会見で、対応を非難する人たちはニシローランドゴリラのことがよく分かっていないと反論し、「子どもの生命が危険にさらされていた。ニシローランドゴリラに対してリスクを取ることはできない。相手は危険な動物だ」と強調した。
男の子は28日に家族と動物園を訪れていて、家族が目を離したすきにゴリラ舎に入り込んだ。現場を携帯電話のカメラで撮影した目撃者の女性は、男の子が母親との会話で水に入ろうかと冗談を言う声が聞こえ、それから突然、その子どもがハランベに引きずられていたと証言する。