クリントン氏「完全な事実公表を」 FBIがメール問題で調査再開
(CNN) 米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏が国務長官在任中に公務で私用メールサーバーを使っていた問題に関連し、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は28日、別件の捜査の過程で新たに浮上した電子メールを調査していることを連邦議会に通知した。クリントン氏は同日、記者会見を開き、今回の調査について「あらゆる完全な事実」を公表するようにFBIに強く要求した。
大統領選の投票日を11日後に控える中、クリントン陣営には動揺が広がっている。
新たに調査対象となっているメールは、アンソニー・ウィーナー元下院議員への捜査を行うなかで浮上した。ウィーナー氏をめぐっては、未成年とされる女性と性的に露骨な内容のテキストメッセージをやり取りしていたとして、FBIなどが初期捜査に着手している。ウィーナー氏は最近、クリントン氏の側近であるフーマ・アベディン氏と離婚していた。
捜査当局者によると、問題のメールはアベディン氏とウィーナー氏が共有していた端末から押収されたアベディン氏が送受信したもの。別の当局者によれば、押収されたメールは数千ページに及ぶという。
FBIは、新たに発見されたメールが、クリントン氏の私用メールサーバー問題をめぐる捜査に影響を及ぼすかどうか調べを進めている。FBIのコミー長官は7月、クリントン氏の訴追を見送るよう米司法省に勧告し、この捜査はいったん打ち切られていた。