酸性の熱水泉に転落死、遺体溶けてなくなる 米国立公園

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熱水泉に転落死、酸性の水が遺体溶かす

(CNN) 米ワイオミング州などにまたがるイエローストン国立公園で、観光客の男性が誤って酸性の熱水泉に転落して死亡する事故が起きた。遺体は溶解してなくなっていたという。公園管理当局がこのほど明らかにした。

公園管理当局によると、オレゴン州のコリン・スコットさん(当時23)は今年6月、家族と2人でイエローストンを訪れ、温泉浴ができる場所を探してノリス間欠泉近くの立入禁止区域に侵入した。

泉を見付けたスコットさんは温度をチェックしようと手を伸ばし、足を滑らせて泉の中に転落。駆け付けた救急隊が泉の底に沈んでいるスコットさんを発見したものの、付近一帯は当時、雷雨に見舞われていたことから引き揚げることはできなかった。

翌日現場に戻ってみると、泉の底にあった遺体は消えてなくなっていた。「あっという間に溶解が進んだ」と森林監視員の責任者は話す。

イエローストン国立公園内の間欠泉や泉は、地中深くにある硫酸が熱水に噴き上げられて酸性になっている。硫酸は岩盤や土壌に含まれる硫化水素が微生物に分解されて生成される。

家族はスコットさんが転落した時の様子を携帯電話のカメラで撮影していたが、この映像は公開されていない。

管理当局は、公園内では注意を促す標識に従ってほしいと強調し、慎重に行動しなければ危険が伴うと指摘。「イエローストンのように地熱資源を理由に指定されている場所には特にそれが言える」と話している。

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