緑の党がウィスコンシン州に再集計申し立て 米大統領選
ワシントン(CNN) 米大統領選の投票で一部の州がハッキングによる不正操作を受けていた可能性を指摘されている問題で、緑の党の関係者は25日、ウィスコンシン州における票の再集計を同州選挙管理委員会に申し立てた。同州では2週間前の選挙で、ドナルド・トランプ次期大統領が勝利していた。
緑の党のウィスコンシン州議長によれば、同党が求めているのは「書類記録の照合」で、単なる再集計より踏み込み、投票システムの健全性に関する調査を行うものだという。同氏は、今回の動きは選挙に基づく民主主義が機能しているかを見極めるための第一歩だとしている。
同党の大統領選候補者、ジル・スタイン氏が再集計に向けて集めている資金は感謝祭を経て500万ドル(約5億6000万円)以上に達し、当初の目標の200万ドルをはるかに上回った。25日時点での目標額は700万ドルとなっている。
同氏は24日、CNNに対して、コンピューターの専門家が重大な疑念を示していることや、投票者や党のデータベースなどに侵入事件があり、ハッキングされる可能性のあるシステムに選挙が依拠している点を指摘。「米国民は自身の投じた投票に確信を得る権利がある」と述べていた。
同州選管は25日午後、スタイン氏と緑の党からの請願を受理したと発表。同州での再集計に向けた準備を進めていることを明らかにした。再集計はスタイン氏陣営が費用を支払った後に行われ、現在その額を算定中だという。