ノースダコタの送油管、先住民の抗議受けルート変更へ 米
(CNN) 米ノースダコタ州に建設される石油パイプラインが先住民の生活を脅かすとして、現地で座り込みの抗議活動が続いている問題をめぐり、連邦当局は4日、このルートに建設許可を与えないとの決定を下した。
「ダコタ・アクセス・パイプライン」はノースダコタなど4州にまたがる全長約1900キロ、総工費37億ドル(約4200億円)の送油施設で、完成すれば1日に47万バレルの原油が輸送される予定。現在の計画ではノースダコタ州の先住民、スタンディングロック・スー族の居留区から北へわずか数百メートルの地点で川を横切ることになっている。
これに対して反対派は、パイプラインが破裂したり原油が漏れ出したりした場合に居留区への水が汚染され、生活が脅かされると主張してきた。現地では数カ月前から先住民と支持者ら数千人による座り込みが続いている。
当局は先月、許可についての判断を延期すると発表していた。4日の声明では、代替ルートを検討することが「責任ある迅速な事業遂行に向けた最良の道」との判断を示した。