トランプ氏、「1つの中国」政策に疑問 「縛られる必要なし」
ワシントン(CNN) ドナルド・トランプ次期米大統領は11日のフォックステレビの番組で、台湾を中国の一部と見なしてきた米国の長年の立場を堅持すべきかどうかに疑問を投げかける発言を行った。
トランプ氏はこの中で、「『1つの中国』政策のことは十分認識している。しかし貿易などほかのことに関して中国と話がまとまらない限り、我々がなぜ『1つの中国』政策に縛られなければならないのか分からない」と語った。
これに先立ちトランプは台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統と電話で話し、中国の強い反発を招いていた。
この電話についてトランプ氏は「私は中国の指図は受けない。これは私にかかってきた電話であって、私がかけたわけではない。『勝利をお祝いします』という非常に短い電話だった」と述べ、「他国がなぜ、私に電話に出るなと指示できるのか。私は実際のところ、電話に出なければ大変失礼に当たると思った」と強調した。
トランプ氏はさらに、中国が貿易に関する交渉の席に着き、北朝鮮との関係を断ち切らない限り、中国の怒りを買うことも厭わない姿勢を示し、「我々は中国の通貨切り下げ、国境での重い関税、南シナ海の真ん中の巨大要塞建設などのためにひどい損害を被っている」と主張。北朝鮮については「北朝鮮があって、核兵器がある。中国はその問題を解決できるのに、我々に何の協力もしていない」と批判した。