作業員を貨物室内に閉じ込め、そのまま離陸 米旅客機
(CNN) 米大手のユナイテッド航空は5日までに、同社関連の地域航空便で預け入れ荷物処理の男性作業員が機内の貨物室内に取り残され、目的地に到着した後、発見される異例の事態があったと報告した。
1時間のフライトを貨物室内で過ごす羽目となった作業員にけがはなかった。ユナイテッド航空が近距離線の運航を委託するメサ航空便で起きた騒ぎで、ノースカロライナ州シャーロットを離陸し、首都ワシントンのダレス国際空港に到着していた。
米コロラド州のデンバー国際空港で駐機場周辺の業務に長年携わっている関係者は今回の騒ぎに驚きを表明。預託荷物処理の作業員は同僚の居場所についての相互確認が決まり事になっており、今回の事態が発生したことに首をかしげている。
貨物室ドアを閉める前、内部をチェックするのが通常の手順の1つとも説明。預け入れ荷物の機内への運び入れに当たるのは3人が多いとし、収納室の大きさ次第で1人もしくは2人の作業員が同時に機内に入ることがある。
ただ、荷物の機内への移し替えは丁寧(ていねい)な収納などが求められる労力を非常に要する作業とし、悪天候などに見舞われた時は作業が停止したり、他の航空便からの荷物を待つ時間帯もあると指摘。それだけ、作業員が機内で眠ってしまう可能性もあるとしている。あってはならない行為だが、待機時間内などでの居眠りは始終起きているとも明かした。
機内の貨物室内で短時間の睡眠を決めた場合、貨物室内の隅に隠れるような形ではなくドアの近くで体を休めるとの工夫も共有されているという。