政治任命の全大使、トランプ氏就任までに離任へ
(CNN) トランプ次期米大統領の政権移行チームは8日までに、オバマ政権下で政治任命されていた各国大使の全員に対しトランプ氏が就任する今月20日までに任地を離れるよう指示した。
複数の米国務省高官と米外交官が明らかにした。ただ、職業外交官の場合は対象外となっている。
政治任命の大使は大統領と親密だったり選挙戦での大口献金者だった人物などが指名されることが多く、政権が交代すれば辞任するのが慣行となっている。ただ、子どもの教育問題や配慮が必要な特別な家庭環境などを抱えている大使に対しては一定の任期延長が認められる例もあった。
しかし、今回の政権移行チームの指示では例外なく20日までの離任を求め、任期延長を拒否する意向を示しているという。今回の指示については米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報じていた。
該当する各国大使が指示に従った場合、英国、ドイツ、カナダ、日本やサウジアラビアなど米国が重視する国で大使が不在となる事態も起こりえる。新たな大使の赴任には、トランプ氏の指名、米上院での承認審議などの手続きが必要で数カ月かかる可能性もある。
米国務省の推定によると、世界中の米国大使のうち約70%がキャリア外交官。