サンフランシスコ、「反聖域」の大統領令に違憲訴訟 全米初
トランプ米大統領が大統領令で不法移民に寛容な政策をとる「聖域都市」への補助金停止を命じたことに対し、聖域都市の代表例とされるサンフランシスコは31日、訴訟を起こした。
この大統領令にはニューヨークやロサンゼルスなど複数の聖域都市が抵抗の構えを示しているが、訴訟を起こしたのはサンフランシスコが初めてだ。
サンフランシスコはこの大統領令について、合衆国憲法に違反し大統領の権限を逸脱していると主張。また同市のヘレラ法務官は記者会見で、「連邦政府は州や市当局に職務の肩代わりを強制できない」との原則に反する「非アメリカ的」な命令だと語った。
サンフランシスコは1989年、中米諸国の内戦から逃れて流入した難民への対応として聖域法を制定し、市職員が連邦政府の不法移民取り締まりに協力することなどを禁止した。同様の法律や規定は全米各地にみられる。