ロシア調査文書で一部裏付け、大統領報道官は反発
ワシントン(CNN) ロシアがトランプ米大統領に関する不名誉な情報を握っていることを示す英対外情報部(MI6)元職員の文書について、米捜査当局が初めて一部の裏付けを取ったことが明らかになったが、スパイサー大統領報道官は「CNNによるさらなる偽ニュース」だとして不快感を示し、トランプ氏が雇用を回復し、国家を守り、日本など外国との関係を強化しているという業績に注目するべきだと力説した。
スパイサー報道官は、トランプ氏が大統領選に勝利したのは、トランプ氏のビジョンとメッセージが国民に届いたからだとの見方も示した。
裏付けとされたのは、米当局が通常の情報収集活動の中で傍受した「外国人同士の会話」で、トランプ氏のわいせつ疑惑にかかわる情報は含まれていないという。問題の文書にはロシア当局者とほかのロシア人らの間で交わされた会話十数件の内容が詳細に記載されていたが、米当局がこのうちどの会話を傍受し、会話がどんな内容だったかについて、情報筋は明らかにしていない。
ただ、文書に書かれているのと同じ人物同士が同じ日、同じ場所で会話していたことは確認された。このため米当局は文書の信頼性にこれまで以上の確信を持ち、内容の調査を進めているという。
ただし当局者らによれば、ロシア政府がトランプ氏の不名誉な情報を握っているとは断定されていない。当局者の1人はCNNに、文書中のわいせつ疑惑の部分が裏付けられたわけではないと強調した。CNNはこれまで、わいせつ疑惑の内容は一切報道していない。