アジア歴訪に記者団同行させず? 米国務長官に批判の声
ニューヨーク(CNNMoney) ティラーソン米国務長官が来週予定する、日本を含むアジア諸国歴訪に同行記者団を帯同させないことを計画していることが11日までにわかった。
国務長官の外遊には同行記者団を伴うのが慣例とされ、国務省取材のベテラン記者団は前代未聞の判断と反発している。代表取材団などの同行を廃止させたいトランプ政権の意向がにじんでいるとの見方もある。
米ホワイトハウスのスパイシー報道官は10日、国務長官は経費節約のため記者団用の座席の余裕がないより小型の航空機使用を検討していると弁護した。ただ、同行取材に参加するメディア企業は通常、座席確保に必要な費用を米政府に支払っている。
記者団は同行取材が認められないことに強く反対し撤回を求めているが、ティラーソン氏はこれに応じる姿勢は示していないという。国務省が選んだ記者1人の帯同を認める可能性も浮上しているが、詳細は明らかになっていない。
ティラーソン氏はメディアと距離を置く傾向があり、エクソンモービル会長時代も同様だった。同社の影響力などに関する書物を出した作家は同氏が取材に必要な会見の機会を与えなかった経験を明かしている。
国務長官に就任後の最初の1カ月間での外部への発信活動も乏しい。単独会見も一切していないし、外国の賓客との共同撮影には応じるが記者からの現場での質問は無視している。米NBCテレビの記者は「答えをもらったことが一回もない」と振り返っている。