バノン上級顧問、NSCから外れる トランプ氏自ら決定
ワシントン(CNN) トランプ米大統領の首席戦略官であるバノン上級顧問が、国家安全保障会議(NSC)の常任メンバーから外されたことが6日までに分かった。複数の情報筋がCNNに明かした。これを受け、NSCはより伝統的な構成に移行することになる。
情報筋の1人によると、今回の決定はトランプ氏自身が下したものだという。トランプ氏は1月、NSCの再編を承認し、バノン氏を常任メンバーに加えていた。
米通信社ブルームバーグが最初に報じたところによると、5日付の官報に記載されたNSCの現メンバーのリストからバノン氏の肩書が削除されていたという。
今回の動きはバノン氏にとっては降格、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)にとっては勝利となる。トランプ氏は2月、ロシア工作員との水面下のやり取りについてペンス副大統領に虚偽の説明を行っていたとしてフリン前大統領補佐官が解任されたことを受け、NSCを率いる役割にマクマスター氏を選出。マクマスター氏はこれまで、人事面などにおけるホワイトハウス内での実質的な影響力を確保するのに苦戦していた。
情報筋によると、バノン氏は今後も引き続き、同氏の専門知識が必要とされる全ての会合に参加できる見込みだといい、NSCの伝統的な構成により近い形となる。
バノン氏をNSCのメンバーに昇格させた決定は、米国家情報長官と米制服組トップの統合参謀本部議長を常任メンバーから外す方針を示していたため、当初から議論含みのものだった。