米空軍、F16機の配備期間を延長 2040年以降まで
(CNN) 米空軍は13日までに、F16型戦闘機の配備期間を2040年以降まで延長することを決め、許容される飛行時間の制限をこれまでの8000時間から1万2000時間に増やす方針を決めた。
同機の配備期間は20年以上、引き延ばされることになる。米空軍は現在、運用可能な航空機数の減少に直面しており、F16の運用延長で対応することを決めた。引き渡しが遅れている第5世代の新型戦闘機F35の納入が本格化するまでの措置ともなっている。
手持ちの航空機の減少や老朽化は空軍以外の米軍3軍の共通の悩みで、即応態勢や戦闘能力、パイロットの安全管理面などでの懸念が生じている。パイロット不足、予算切り詰めや新型機導入の遅延にも襲われる空軍幹部は現在の戦力を「過去最少規模で、型式が最古で即応態勢が最も貧弱」と形容したこともある。
F16の製造元の米ロッキード・マーチンは12日、同機の飛行時間の拡大決定を受けF16C、同D両型機計300機の機体改造などの改良作業に努力すると発表した。同社の報道機関向け声明によると、F16についてはF16V型機の開発などの作業も進められている。
多目的な攻撃性能を保持するF16の初飛行は1979年。ペルシャ湾、イラクやアフガニスタンでの軍事作戦にも投入され、実戦経験も蓄積している。米国以外でも同盟国などの28カ国が導入している。1機当たりの製造費は1998年時点で推定1880万米ドル。
米空軍は現在1200機を保有。米軍首脳は最近、同機を空中戦に最も強いとされるF15の代替機にする案にも言及していた。