ロシア人と思われる男、国際便で密航の罪で起訴 パスポートもビザもなしに米到着
(CNN) デンマークのコペンハーゲンから米カリフォルニア州ロサンゼルスに到着した国際便で密航したとして、ロシア人と思われる男がこのほどカリフォルニア州で起訴された。
起訴されたのはロシア人と思われるセルゲイ・ウラジミロビッチ・オチガワ被告。11月4日に航空機で密航した罪に問われている。
オチガワ被告はロサンゼルス国際空港の入国審査で、パスポートを機内に置き忘れたと主張するなど米国渡航に関する虚偽の情報や誤解を招く情報を提示したとされる。
米税関・国境警備局(CBP)が調べた結果、オチガワ被告が搭乗していたスカンジナビア航空便の搭乗者名簿にも、同空港に到着した他の国際便の乗客名簿にも、オチガワ被告の名前がないことが判明。同被告はパスポートも米入国のビザも持っていなかった。
オチガワ被告12月5日、カリフォルニア中部地区米連邦地裁で行われた罪状認否で無罪を主張した。今月26日に陪審裁判が予定されている。
CBPがオチガワ被告のかばんを調べたところ、ロシアの身分証明書とイスラエルの身分証明書が見つかった。検察はCNNの取材に対し、オチガワ被告はロシア人と思われると説明。イスラエルとの関係については確認できていないとした。
スカンジナビア航空便の乗員は、オチガワ被告が機内を歩き回って何度も席を変え、機内食サービスの際は毎回2食を注文したと証言している。客室乗務員のチョコレートを食べようとしたこともあったという。
米連邦捜査局(FBI)の11月5日の調べに対してオチガワ被告は、自分が米国行きの搭乗券を持っていたのかどうかも、同機に搭乗した経緯も、コペンハーゲンにいた理由も分からないと話したとされる。
捜査関係者は、パスポートもビザも持たない人物が米国へ渡航できてしまったことが最大の懸念だと指摘した。