エジプト当局、反イスラム映画の製作者ら8人を訴追
(CNN) イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとされる米映画がイスラム圏の反発を招いている問題で、エジプト当局は18日、映画の製作者ら8人の訴追を発表した。
検察当局によると、映画を製作したとされる米カリフォルニア州在住のナクーラ・バスリー・ナクーラ氏は、イスラム教を冒涜(ぼうとく)し、宗教対立を扇動したなどの疑い。
米フロリダ州の教会でイスラム教の聖典「コーラン」を焼却して批判を浴びた牧師、テリー・ジョーンズ氏も、映画の宣伝に関与したとして同様の罪に問われた。さらに、映画の一部を動画共有サイト「ユーチューブ」で公開したとされるモデク・サデト氏らが対象となっている。
いずれもエジプト国内にはいないため、象徴的な手続きとの見方もあるが、検察は国際刑事警察機構(ICPO)に8人の手配を要請するとともに米当局にも協力を求める構えだ。
ナクーラ氏をはじめ、ジョーンズ氏以外の7人はキリスト教の一派コプト教の信者とされ、エジプト国内で少数派コプト教徒への反感が強まることが懸念される。同国のコプト教団体責任者は、同氏らが米国で「カルト集団のような」独自の組織をつくっていたと強調している。