イラン大統領が国連総会で演説、「覇権国家による脅しがまん延」
(CNN) 米ニューヨークで開かれている国連総会で26日、イランのアフマディネジャド大統領が演説した。同大統領が国連総会で演説するのは8回目で、今回が大統領任期中の最後の演説となる。これまでの激しい口調は影を潜め、懐柔的ともいえる姿勢で臨んだ。
アフマディネジャド大統領は演説の中で、「覇権国家の核兵器と大量破壊兵器による軍事競争や脅しがまん延するようになった」と述べ、イランもそれに脅かされていると強調。「野蛮なシオニストがわが国に対し軍事行動の脅しをかけ続けているのは、その現実の実例だ」としてイスラエルを牽制し、兵器開発を追求する列強国の姿勢にはダブルスタンダードがあると指摘した。
一方で、イランは世界的視野を持っていると強調し、「(世界の)平和と安定、平穏をもたらすためのあらゆる取り組みを歓迎する」と述べた。
米国とカナダ、イスラエルの代表団はこの演説を欠席した。一方、過去のアフマディネジャド大統領の演説では抗議の退席がほぼ恒例となっていた欧州の代表団は、今回は退席しなかった。