ウルグアイ上院、妊娠中絶認める法案成立へ 中南米で2国目
モンテビデオ(CNN) 南米ウルグアイの上院は18日までに、妊娠初期の中絶を合法化する法案を17対14の賛成多数で可決した。
左派のムヒカ大統領は法案に署名する意向を示している。法案が成立すれば、伝統的にカトリックの影響が強く保守的な中南米諸国において、ウルグアイはキューバに続き、強姦による妊娠や母体の生命が危険にさらされているケース以外の中絶を認める2番目の国となる。
だが中絶の是非をめぐる国内の議論は当分続きそうだ。
中絶合法化に反対の立場を取る上院議員は、反対派は合法化の是非を問う国民投票を求める署名運動を始めるだろうと語る。同様の法案は以前にも可決されたことがあるが、当時のバスケス大統領は拒否権を行使、法案は成立しなかった。
法案では、中絶を求める人はまず医師の診察を受ける。次に産婦人科医や心理学の専門家、ソーシャルワーカーとの面談を受け、中絶がもたらす可能性のある影響について説明を受けなければならない。それから5日間の猶予期間を置き、それでも女性が中絶を望む場合は、すぐに処置が行われるという。
カトリックの影響の強いウルグアイだが、近年はリベラルな社会政策を積極的に取り入れている。例えば2009年には中南米で初めて、同性婚のカップルが養子を育てることを法律で認めた。また、マリフアナの使用を合法化する法案も上程されている。