シリア中部で自爆テロ 政権側兵士50人以上が死亡か
(CNN) シリア中部ハマ県にある検問所で5日、自爆テロがあり、在英人権団体「シリア人権監視団」によると、政権側の兵士少なくとも50人が死亡した。
反体制派は、イスラム過激派「ヌスラ戦線」による犯行との見方を示している。ヌスラ戦線はこれまで各地で自爆攻撃を繰り返し、犯行声明を出してきた。
一方、国営シリア・アラブ通信(SANA)はこの自爆で2人が死亡、10人が負傷したと伝えるなど、情報が錯綜(さくそう)している。
反体制派「地域調整委員会」によると、同国ではこの日、少なくとも159人が死亡した。この中には、政府軍による暴力をインターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」などで伝えてきた「市民ジャーナリスト」2人も含まれているという。
国連とアラブ連盟のシリア問題担当特使を務めるブラヒミ氏は、国連安全保障理事会がシリア移行政府の樹立を求める決議を採択すべきだと主張している。しかし、ロシアのラブロフ外相は4日、ブラヒミ氏との会談でこの案を否定。会談後の会見で「政権交代を優先すれば、さらなる流血が待っている。人命を救うことを優先するなら、いかなる決議も必要ない」と述べた。