チャベス大統領、就任式に出席できず 憲法解釈巡り論争
(CNN) キューバでがん治療を受けている南米ベネズエラのチャベス大統領(58)は、10日に国会で予定される4期目の就任式に出席できないとの見通しが発表された。政府の主張する「延期」が憲法で認められるかどうか、与野党間で論争が起きている。
マドゥロ副大統領は8日の声明で、チャベス大統領の治療が10日以降までかかるため、就任式は「最高裁で後日実施される」と述べた。大統領の任期は10日に自動的に始まり、就任式は延期できるというのが、政府側の立場だ。
同国の憲法は、国会での就任式が不可能な場合は最高裁の前で就任を宣誓することができると規定する。だが、日程を遅らせることは可能か、場所は国内でなければいけないのか、延期されたとしてそれまでだれが大統領の任務を代行するのかなどについては明確な規定がない。
昨年の大統領選で対立候補だったカプリレス氏は、就任式が延期されれば政治的空白が生まれ、暴動や政治的危機が起きる恐れがあるとして、最高裁の判断を求めている。
与党は市民らに、大統領への支持を表明するため10日は大統領宮殿の前に集まろうと呼び掛けている。