米軍、マリ紛争介入の仏軍への支援拡大 空中給油も開始へ
(CNN) 米国防総省は26日、アフリカ西部のマリ紛争に軍事介入したフランス軍を支援するため空中給油を実施するとの声明を発表した。
仏軍に対する米軍支援の拡大は、パネッタ米国防長官とルドリアン仏国防相との電話協議で決まった。マリ紛争で米国はフランス軍に対し情報提供や仏軍部隊の空輸などで協力してきた。両首脳はマリの過激派掃討で今後も密接な協議を保つことも確認した。
国防総省報道官によると、米空軍輸送機C17型機はこれまで少なくとも7度にわたってマリに飛行、仏軍兵士ら200人と168トンの補給物資などを運んだ。
米政府はマリの現政権がクーデターで誕生した背景を踏まえ同国への直接的な軍事援助は控えている。選挙を通じて正当な指導者が選ばれた際にはマリ軍への直接援助は可能となる。
旧宗主国フランスの軍事介入や近隣諸国の派兵などを受け、マリ軍は攻勢に転じている。仏国防省によると、仏軍の支援を受けたマリ軍は27日までに、イスラム武装勢力の牙城(がじょう)だった北部ガオ市を攻略した。武装勢力が全面的に支配するとされる北部地域への進軍のとっかかりを得た格好ともなった。
マリに展開する仏軍の規模は現在2150人。仏政府は増派も検討している。マリへの軍事介入は1月11日に開始された。イスラム過激派などの武装勢力が中央部の都市を攻略し、首都バマコへ南進の動きを見せたことを受け、空爆や地上軍投入に踏み切っていた。