同性婚の権利認める法案、フランス下院を通過
(CNN) フランスの下院は12日、同性カップルが結婚して養子をもつ権利を認める法案を329対229の賛成多数で可決した。10人は棄権した。
結婚と養子縁組の権利を同性カップルにも拡大することは、オランド大統領の選挙公約の1つだった。下院は大統領率いる社会党が過半数を占め、法案は通過が見込まれていた。上院も同党が過半数を握っている。
一方、カトリック教会や保守層からは反対の声も根強く、パリで行われたデモ行進には大勢の参加者が集まった。来月も大規模な反対集会が予定されている。
同性婚についてパリのキリスト教指導者は、社会基盤を揺るがし、子どもの間の差別につながると主張。一方、同性愛者の権利保護を訴える団体は、「時代遅れの差別を終わらせるチャンス」と期待を示す。
同性婚をめぐっては、英下院でも先週、同性婚を合法化する法案が関門の1つをクリアした。ただ、同法案はキャメロン首相をはじめ多数の議員が支持する一方で、与党保守党の内部でも反対が広がっており、法制化までにはまだ幾つもの関門がある。
米国ではオバマ大統領が個人的に同性婚を支持すると表明、9州とコロンビア特別区は同性婚を合法化している。それでも依然として反対の世論も根強い。