スペインで大規模デモ、緊縮策や汚職疑惑に抗議 一部暴徒化
マドリード(CNN) スペインの首都マドリードなど各地で23日、政府の緊縮財政や与党・国民党の汚職疑惑に抗議する数万人規模のデモが行われた。警察によると、マドリードではデモ隊が暴徒化して警官2人が負傷し、40人が逮捕された。
デモは、マドリードのほかにもバルセロナやセビリア、サラゴサなどの都市で同時に展開された。ツイッターなどを通した呼び掛けに応じ、労働組合や市民団体のメンバーらが業界別に色分けされたTシャツ姿で参加した。
同国では世界金融危機と同時に住宅市場が崩壊し、深刻な不況が続いている。失業率は26%と過去最悪のレベル。特に16~22歳の若年層では55%に達する。
住宅ローンが返済できず、自宅からの退去を強いられるケースも続出している。さらに最近、ラホイ首相をはじめとする国民党幹部の汚職疑惑が浮上し、国民の怒りに拍車がかかった。
マドリードのデモ参加者らはCNNとのインタビューで「緊縮策や汚職の報道に加え、政府が私たちの抗議に耳を傾けないことにも腹を立てている」と語った。