フォークランド諸島で帰属先問う住民投票 アルゼンチンは反発

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フォークランド諸島で帰属先問う住民投票

(CNN) 英国が実効支配する南米アルゼンチン沖のフォークランド諸島(アルゼンチン名・マルビナス諸島)で10日、島の帰属を問う住民投票が始まった。投票は11日まで2日間の日程で実施される。住民投票については英国政府も支持する姿勢を示しているが、アルゼンチン側は投票には正当性がないとして反発している。

同島の議会によると、住民投票は島の住民が英国の自治領にとどまる意思を確認し、アルゼンチンによる領有権の主張を退ける目的で実施。「フォークランド諸島が現状のまま英国の海外領土であり続けることを望みますか」と問いかける。住民投票の実施は英国政府も支持している。

これに対して在英アルゼンチン大使館は8日に出した声明で、住民投票に正当性はないと述べ、「マルビナス諸島の問題を操ろうとする英国の新たな試み」だと批判した。

さらに、同諸島周辺には領有権をめぐる争いが存在すると指摘、「見せかけの『住民投票』を実施したところで、英国にこれら領土の法的地位を変える権利はない」と強調した。

これに先立ちアルゼンチンのフェルナンデス大統領は1月に英メディアに宛てた公開書簡を発表、英国の「あからさまな植民地主義」を批判して、諸島をアルゼンチンに返還すべきだと訴えていた。大統領は、両国に対して領有権問題について交渉を行う求めた1965年の国連決議を引き合いに出し、決議に従うよう英国に要求している。

一方、英国政府は、英国帰属はフォークランド諸島の住民が選んだことであり、「(住民の)自己決定権は国連憲章で保障されている」と反論している。

同諸島は南米大陸の東端から約480キロの位置にあり、戦略的輸送拠点となっているほか、豊かな漁場や石油などの天然資源の存在も指摘される。

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