砂糖入り飲料による肥満関連の死者、世界で年間18万人 米研究
(CNN) 砂糖入り飲料の飲みすぎにより肥満関連の病気を発症して死亡する人の数は、世界で年間18万人を超えるとの研究結果を、米国のチームがこのほど米心臓学会(AHA)で発表した。
研究をまとめたハーバード公衆衛生大学院のギタンジャリ・シン博士研究員は「肥満に関連する病気で死亡する患者のうち、100人に1人は砂糖入り飲料が原因ということになる」と話す。
チームは、世界人口の6割以上に及ぶ各国の食生活調査114件を詳細に分析。医学誌に発表された砂糖入り飲料などに関する研究も活用して、肥満の影響が指摘される糖尿病や心血管疾患、一部のがんとのかかわりを調べた。テレビ視聴や運動不足、食べ物といった体重増加の要因をそろえて比較した結果、砂糖入り飲料を原因とするケースが浮かび上がったという。
主要35カ国のうち、砂糖入り飲料の飲みすぎが原因とみられる死亡例が最も多かったのはメキシコで、米国は3位。最も少ないのはバングラデシュだった。メキシコ人が1日に飲む砂糖入り飲料は、平均約720ミリリットルだった。
地域別にみると、2010年に砂糖入り飲料による糖尿病で死亡した人は中南米が最も多く3万8000人。同様に心血管疾患で死亡した人は、ユーラシア東部・中部で最多の1万1000人に上ったという。