ケニア最高裁、「大統領選は公正」と判断 副首相の当選認める
ナイロビ(CNN) 4日に実施されたケニア大統領選について、同国の最高裁は30日、「自由で公正」な選挙だったとしてウフル・ケニヤッタ副首相(51)の当選を認める判断を下した。
ケニヤッタ氏は得票率50.07%と、対立候補だったライラ・オディンガ首相の43.31%を上回ったが、オディンガ氏は不正があったとして最高裁に訴えていた。最高裁は先週、3万3000カ所余りの投票所のうち、問題が指摘された22カ所について結果の見直しを命じた。これに対して選管当局は、技術トラブルはあったものの結果には信頼性があると主張していた。
オディンガ氏は「わが国の民主主義と全国民のため」に訴えたと述べたが、最高裁の判断を受け入れ、これに従うと表明した。
首都ナイロビにある最高裁には機動隊が出動し、厳戒態勢を敷いて判決を待った。当局は全土で集会を禁止するなど、警戒を強化した。キバキ大統領は先週、最高裁の判決を受け入れ、平和を維持するよう国民に呼び掛けていた。
2007年の前回大統領選では、結果をめぐる暴動で1200人以上の死者が出た。ケニヤッタ氏はこの暴動に関与していたとして、国際刑事裁判所(ICC)に訴追されている。
ケニヤッタ氏はケニアの初代大統領、オディンガ氏は初代副大統領の息子。2人の父親はケニア独立を勝ち取った同志だったが、その後衝突を繰り返し、大統領が副大統領を追放した。