シリア反体制メンバーの「心臓を食う」動画に非難集中
(CNN) シリア反体制派の有力メンバーとされる人物が政府軍兵士の遺体から心臓と肝臓を切り出し、口へ運ぶ場面を撮影したビデオが、動画サイト「ユーチューブ」に13日掲載された。政府軍と反体制派組織の双方から非難が集中している。
動画は政権支持派のグループが投稿し、「これは犯罪にほかならない」と非難した。一方、反体制派の代表組織「シリア国民連合」も「事実だとすれば、この行為を強く非難する」「シリア国民の道徳観や、反体制派組織・自由シリア軍(FSA)の価値観に反する行為だ」とする声明を出した。
CNNは動画が本物かどうかを確認していないが、この人物の友人を名乗る西部ホムスの反体制派報道官にインタビューした。同報道官によれば、問題の場面は2週間以上前、ホムスで政府軍と反体制派が衝突し、双方から数人ずつの死者が出た後で撮影された。
同報道官は動画がネット上で公開されたのを見て、本人に「削除した方がいい」と助言したという。「個人的な行為であり、FSAを代表するものではない」と強調する。同報道官によると、この人物は政府軍が昨年ホムスに仕掛けた攻撃で、家族を殺害されたり拘束されたりしたとみられる。
国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは、ホムスの住民がどんな仕打ちを受けたにせよ、動画中の行為は許されないと主張。「反体制派はこうした行為を非難するだけでなく、断固として阻止するために行動を取るべきだ」と呼び掛けている。