シリア難民150万人超える 国内避難民も400万人超
(CNN) 内戦が続くシリアから近隣諸国などに逃れた難民の数が150万人を超えた。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が17日に明らかにした。
UNHCRの広報担当ダン・マクノートン氏は「シリア内戦は依然として、難民の生活に甚大な影響を及ぼしている」と述べ、さらに次のように続けた。
「難民らによると、紛争地域を中心に戦闘が激化し、町や村の支配者が頻繁に変わるため、避難を余儀なくされる市民が増えているという。われわれが見る限り、紛争はここ4カ月間で、それ以前の20カ月間と比較して急速に悪化した」
シリア市民の中には難民登録に不安を抱いている者もおり、実際の難民数は150万人を大幅に上回っているだろう、とマクノートン氏は指摘する。
UNHCRは今年だけで約100万人を難民登録しており、その数は毎月約25万人ずつ増えている。
また国連総会のイェレミッチ議長によると、国内避難民の数も400万人以上に上るという。米中央情報局(CIA)がまとめた「ザ・ワールド・ファクトブック」によると、シリアの人口はわずか2200万人強であることから、総人口の3割近くが内戦で自宅を追われたことになる。
またイェレミッチ議長によると、2年以上前に始まったシリア内戦による死者数は少なくとも8万人に上るという。死者数は今も増え続けており、シリア反体制派の地域調整委員会は17日、シリア国内で計113人が死亡したと発表した。