首相の退陣求め大規模デモ、939人逮捕 トルコ
イスタンブール(CNN) トルコの最大都市イスタンブールなどで5月31日から6月1日にかけ、エルドアン政権に対する大規模な抗議デモが展開され、警官隊が催涙弾などで鎮圧を図った。ギュレル内相はアナトリア通信に、デモ関連で939人を逮捕したと述べた。
デモは31日、同市中心部のタクシム広場にある公園の再開発計画への抗議をきっかけに始まり、首都アンカラや港湾都市イズミルにも波及した。
ギュレル内相によると、警官隊員26人を含む少なくとも79人が負傷した。イスタンブール当局によれば、同市内で負傷した14人のうち1人は頭部に外傷を負っている。
イスタンブール中心部では1日、エルドアン首相の退陣を求めるデモ隊に警官隊が多数の催涙弾を投げた。アンカラのデモ参加者がCNNに語ったところによると、同市でも警察がデモ隊にゴム弾や催涙弾を浴びせた。
エルドアン首相は1日夜の演説で、警官隊が催涙弾を「過剰に」使用したのは「過ち」だったと述べた。タクシム広場では激しい衝突の末に警官隊が撤退し、数万人が広場内になだれ込んだ。走り去る警察車両に石を投げ付ける者もいた。
デモが政府の予想を超えて広がった背景には、エルドアン政権が言論の自由を尊重していないとの強い不満があるとみられる。