中国で購入した漢方薬から「相当量の残留農薬」 グリーンピース発表
(CNN) 環境保護団体のグリーンピースは、中国や香港で購入した漢方薬草から相当量の残留農薬が見つかったと発表した。
今回の調査では漢方薬草65種類の商品について調べた結果、51種類から残留農薬が検出されたという。このうち26種類からは、世界保健機関(WHO)の基準で有害性が「高い」または「極めて高い」と分類された農薬が見つかったとしている。
例えば北京の大手チェーン店で買った「三七人参」は、欧州連合(EU)の安全基準の500倍を超す残留農薬が検出され、別の漢方薬からは100倍の農薬が検出されたという。
グリーンピースの担当者はこうした漢方薬について、「品質に疑問があり、安全に消費できない」と指摘。「中には少量であっても急性中毒や健康被害を引き起こすものもあった」「免疫系やホルモンに影響を及ぼしたり、子どもの脳の発達に影響したりしかねないものも見つかった」と話している。
これに対して香港大学の農薬専門家は、香港では一般的に、食品の残留農薬に対して適切な安全対策が講じられていると反論する。2014年8月には残留農薬基準の厳格化を定めた法律が施行される予定だという。
たとえ残留農薬の量がEU基準を超えていたとしても、「消費者の健康リスクに直結するとは限らない」とこの研究者は話し、「一般的に、洗ったり調理したりすれば、農作物の残留農薬レベルは大幅に低下する」とアドバイスしている。