カナダで列車爆発、死者20人に、行方不明30人も絶望的
カナダ・ケベック州(CNN) カナダ東部ケベック州の町に原油輸送中の貨物列車が突っ込んで爆発、炎上した事故で、この列車を運行していた鉄道会社の経営者が10日に現地入りし、同社の対応などについて説明した。
警察などによると、10日までに20人が遺体で見つかり、6日未明の発生から4日が過ぎた今も所在が確認できていない30人は絶望的とみられる。激しい爆発と火災のために、遺体が残っていない可能性もあるとしている。
鉄道会社のエドワード・バークハルト最高経営責任者(CEO)によると、事故発生前に列車を点検していた整備士は停職処分となり、捜査当局の取り調べを受けているという。
整備士は上司に対し、エンジンから離れる前に11カ所の手動ブレーキをかけたと報告していたとされるが、バークハルト氏は「それが本当かどうかは疑わしい」との見方を示した。整備士は同社に長年勤務しており、これまで問題を起こしたことはなかったという。
当局は9日の時点で事件性があるとの見方を示しており、ケベック州警察も10日、「もはや単なる事故としては扱っていない」と言明した。
避難した住民約2000人のうち1200人は9日までに自宅に戻ったが、高齢者など数百人はまだ学校で避難生活を続けている。
報道陣に囲まれたバークハルト氏に住民が詰め寄り、「人殺し」と呼ぶ場面もあった。