インド無料給食で児童死亡 有機リン系殺虫剤混入か

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(CNN) インド北東部ビハール州の学校で無料で配られた昼食を口にした少なくとも22人の生徒が死亡した問題で、同州の教育相は18日までに、給食を調理した料理人が油の品質を問題にしたものの女性の校長がこれを退け、使用を命じていた事実を明らかにした。

シャーヒ教育相がCNNに明らかにした。ただ、料理人はCNNの取材に、油に変な臭いはなく、不審は抱かなかったと述べた。殺虫剤混入が意図的なものかミスなのかは不明。

教育相は昼食には有機リン系殺虫剤が混入していたとも言明した。生徒たちは米とジャガイモが使われた食事を始めた直後、吐き気を訴え、気絶に襲われるなどして州内の病院に搬送された。24人が入院中。

米疾病対策センター(CDC)によると有機リン系殺虫剤は農業用として広範に使われる。米厚生省は、神経ガスの化学兵器サリンガスの材料になる可能性も指摘した。この殺虫剤を大量に飲み込むなどすると不整脈や呼吸困難、まひ、けいれんなどの中毒症状を招く。

同教育相によると、油の品質を疑問視した料理人を校長は叱責(しっせき)し、生徒らもとがめて昼食の摂取を続けるよう命じたという。

地元のCNN系列局CNN-IBNによると、死亡したのはサラン地区ダラムサティ村から学校に通う5~12歳の生徒。同地区の中心地では17日、激しい抗議デモが起き、地方政治家はゼネストも呼び掛ける事態となった。

中心地チハプラでは18日にも激しい抗議行動が発生、数十人規模の男が同地区の1200校以上に昼食を配る非政府機関(NGO)の事務所調理場の1カ所を襲った。

インド政府の統計によると、同国の子どもの約半分が栄養失調状態に陥っている。この事態を改善するため、政府は就学期の子どもに1日1回、温かい食事を配る事業を開始。生後6カ月から14歳までの幼児や児童に自宅へ持ち帰る配給食や温かい食事を与えている。

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