強姦被害で有罪判決の女性に一転して恩赦、帰国へ ドバイ
ドバイ(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで強姦(ごうかん)の被害に遭い、不法な性行為などの罪で禁固刑を言い渡されたノルウェー人女性が22日、一転して恩赦を与えられ、帰国する見通しとなった。
女性はマルテ・デボラ・ダレルブさん(24)。ドバイでの記者会見で安どの表情を見せ、事態の急展開にやや戸惑いながらも「素晴らしい気分です。できるだけ早く帰国したい」と語った。没収されていたパスポートは返却され、同日午後に出国ビザの申請手続きを済ませたという。
ノルウェー外務省の報道官によると、ドバイ首長を務めるUAEのムハンマド・ビン・ラシド・マクトム副大統領が「ダレルブさんは自由に出国できる。国外追放ではなく、希望すればドバイにとどまることも可能だ」と述べた。渡航の手続きは一両日中に完了するという。
ダレルブさんの弁護士によると、恩赦によって事実上、事件自体が白紙に戻る。ダレルブさんに有罪判決の前歴は残らず、同時に加害者とされる男性も自由の身になるとみられる。
ダレルブさんは同弁護士やドバイの司法当局トップ、ブジェルケ駐UAEノルウェー大使との会合で、思いがけず恩赦を告げられたという。
ブジェルケ大使は、両国間の良好な関係と意思疎通が功を奏したとの見方を示した。またノルウェー外務省報道官は、両国外相の「非常に建設的」な対話に加え、国際社会からの圧力と関心が良い結果につながったと述べた。