インドネシア沖で船が転覆、死者も 豪への難民か
(CNN) インドネシア当局によると、西ジャワ州の沖合で22日夜、ボートが転覆しているのが見つかった。同国の救難チームが生存者を救助したが、子ども2人を含む4人が死亡した。中東出身者らを乗せてオーストラリアを目指していた密航船とみられる。
近くの漁民らが、海に人が浮かんでいるのを見つけて通報した。一部の人々は州都バンドン南郊の海岸に自力でたどり着き、合わせて156人の生存者が臨時の避難所や病院に収容された。現場周辺では救難チームが漁民と協力して海岸沿いの捜索を続けた。
行方不明者60人とも伝えられるが、船は未登録で正式な乗客名簿もないため、転覆当時に何人乗っていたのかが確認できない。生存者らの多くは当局者に口を開こうとせず、逃走を図る人もいるという。その中で聴き取りに応じた人々はそれぞれイラン、イラク、バングラデシュ、スリランカの出身者と名乗ったものの、真偽は明らかでない。
船がどこへ向かっていたのかも不明だが、インドネシア当局者らの話では、オーストラリア領クリスマス島での難民申請を目指していた可能性がある。
オーストラリアではラッド首相が最近、難民の受け入れ拒否を表明して人権団体などから非難を浴びている。