武装グループが刑務所襲撃、受刑者200人脱走 パキスタン
パキスタン北西部ペシャワル(CNN) パキスタン北西部カイバルパクトゥンクワ州デライスマイルカーンの刑務所が30日、警官の制服を着た武装グループに襲撃され、受刑者約200人が脱走した。
同州閣僚らによると、このうち35人は武装勢力の重要人物だった。襲撃後の戦闘で警官4人と、武装グループ側の5人が死亡したという。
刑務所には当時、483人の受刑者が収容されていた。武装グループは刑務所を停電させたうえで、全方面から襲撃を仕掛けた。周囲には爆発音が響いたという。
グループは刑務所内で釈放を求める人物の名前を読み上げ、受刑者らを連れ去った。爆弾処理班が刑務所内に仕掛けられた爆発物や自爆ベストを処理し、武器を回収した。
イスラム武装組織「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」が犯行声明を出した。地元住民らは、爆発音と銃声に続いてイスラム教の神アラーをたたえ、「タリバーン万歳」と唱える声が聞こえたと話している。
TTPの報道官は受刑者300人を解放したと発表して作戦成功を宣言したが、パキスタン軍当局者はこれを否定している。