米国のシリア軍事攻撃、B-2などの長距離爆撃機も投入か
(CNN) 米国によるシリア軍事攻撃で米政府当局者は6日、空爆に長距離爆撃機が投入される可能性を明らかにした。ただ、戦術上の選択肢の一環であり、空爆に用いる兵器の選別などに関する最終決定はまだなされていないとした。
爆撃機が出動しても、シリアの化学兵器関連施設などを標的に限定する当初の戦術に根本的な変化はないとも述べた。シリア軍事攻撃ではこれまで、地中海東部に展開する駆逐艦による巡航ミサイル発射が主力兵器になるとの見方が強かった。
同当局者は爆撃機投入の可能性について、シリアへの武力行使が実行された場合、標的が変わり続ける事態を想定して言及。パイロットが乗り込む航空機がシリア空域に入り込んで攻撃に参加することは否定し、艦船や潜水艦と同様、航空機でも遠距離からの空爆が可能とした。
長距離爆撃機の出動については米ABCテレビが最近、米本土を飛び立ったB-2、B-52両爆撃によるミサイル攻撃に踏み切る可能性があると報道。米紙ウォールストリート・ジャーナルも米国防総省は移動する軍事標的をとらえるためより強力な打撃能力を使うことを検討しており、米空軍の爆撃機投入が選択肢になっていると伝えていた。
B-1、B-2、B-52各爆撃機は空対地ミサイルを搭載し、移動したり固定されたりしている標的の破壊が可能。同ミサイルは、堅固な防空態勢が敷かれている空域から離れての発射が可能な利点を持つ。
B-1爆撃機は現在、中東カタールのアルウデイド空軍基地に配備されている。中東を管轄する米中央軍はカタールを「前線本部」と位置付けている。