マララさん「将来は政治家に」 タリバーンは再び犯行予告
(CNN) パキスタンで教育を受ける権利を訴えた少女がイスラム武装組織「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」に襲撃され重傷を負った事件で、TTPの広報は7日、機会をうかがって再びこの少女の命を狙うと予告した。一方、マララさんは英BBCのインタビューで将来は政治家になりたいとの抱負を語った。
マララ・ユスフザイさん(16)は昨年10月、スクールバスの中で武装集団に銃撃されて頭部を負傷。英国で手術を受けて回復し、16歳の誕生日を迎えた今年7月には米ニューヨークの国連本部で演説した。
TTP広報はマララさんを襲撃した理由について、反タリバーンの宣伝に使われたためであり、女性が教育を受ける権利を訴えたためではないと主張。タリバーンは機会をうかがって再びマララさんを付け狙うと予告した。
一方、マララさんは7日に放送されたBBCのインタビューで、タリバーンは「イスラム教の名を悪用している」と語り、「殺人や拷問やむち打ちは、イスラム教の教えに完全に反する」と訴えた。
マララさんは、地元でタリバーンが2009年に女子生徒の通学を禁止したことに反発してインターネットなどで抗議活動を展開してきた。世界の女子教育を支援するための「マララ基金」も今年創設されている。
11日に発表されるノーベル平和賞の候補者としても浮上しているほか、7日には回顧録の「アイ・アム・マララ」を出版。18日には英バッキンガム宮殿でエリザベス女王が主催する若者と教育をテーマとしたレセプションに出席を予定している。
BBCのインタビューでは、いずれパキスタンに戻って将来は政治家になり、「私の国の未来を変え、教育の義務化を果たしたい」と抱負を語った。