リビアで拘束のアルカイダ幹部、米ニューヨークへ身柄移送
(CNN) 米軍特殊部隊によるリビアでの対テロ作戦で拘束されたアブ・アナス・リビ被告(49)の身柄が、12日に米ニューヨークへ移送されたことが分かった。ニューヨークの連邦検察が14日、連邦判事への書簡で伝えた。
リビ被告はリビア出身で、国際テロ組織アルカイダの幹部とされる人物。タンザニアとケニアで1998年に起きた米大使館爆破事件に関与した疑いなどで01年にニューヨークで起訴され、米当局が最重要人物として手配していた。今月5日にリビアの首都トリポリで米軍に拘束され、海軍艦上で取り調べを受けていた。15日には裁判所に出廷する予定だという。
トリポリ市内に住む同被告の家族は「米国からもリビア政府からも居場所の詳細は知らされていなかった」と話し、米国へ移送されたことに「衝撃を受けている」と述べた。
リビ被告は朝の祈りから車で帰宅した際、自宅前の路上で拘束された。妻によると本人は現在アルカイダには所属せず、リビア石油省への就職を考えていたという。テロ専門家の間では、同被告から果たしてどれだけの重要情報が得られるのか疑問視する声も上がっている。