天安門前で車が歩道に突っ込み炎上 死傷者40人以上
北京(CNN) 中国・北京の天安門前で28日正午ごろ、小型四輪駆動車が歩道に突っ込んで炎上し、当局によると5人が死亡、少なくとも38人が負傷した。
警察の発表によると、死者のうち1人は車の運転者、2人は同乗者。国営メディアは、残る2人がフィリピン人女性と中国人男性の観光客だったと伝えた。負傷者のうち、観光客や警官ら11人が病院へ運ばれたという。
車は天安門城楼に掲げられた毛沢東主席の肖像画の前で、橋の欄干に衝突して炎上した。ソーシャルメディア上には燃える車の画像が流れた。
当局は城楼前と天安門広場中心部を封鎖し、現場には十数台の警察車両が集まった。火災の痕跡は清掃作業員が完全に消し去った。
近隣の地下鉄駅も一時閉鎖された。道路はその後再開され、通常の交通量に戻った。
天安門広場は1989年6月、民主化を求める若者らを軍が弾圧した「天安門事件」の舞台となった。現在も大きな行事のたびに警備が強化される。09年2月には広場東側で、焼身自殺を図ろうとした3人を警察が制止した際に車両火災が発生した。