国際学力調査で上海トップ アジアが上位を独占
(CNN) 経済協力開発機構(OECD)が昨年、世界65カ国・地域で15~16歳の生徒を対象に実施した学習到達度調査(PISA)で、中国・上海市が読解力、数学、科学の全分野で首位を守ったことが分かった。いずれの分野も香港、シンガポール、韓国、日本などアジア勢が上位をほぼ独占している。
PISAは3年ごとに実施されている。昨年は50万人以上の生徒が参加して2時間の試験を受けた。参加国65カ国で、世界の経済規模の約8割を占めている。
上海は前回調査でもトップを独占した。今回の結果では、数学的リテラシー(応用力)が613点と、OECD加盟国34カ国の平均494点をはるかに上回り、3学年近く上の生徒に相当する点数を記録した。最下位のペルーは368点で、上海との差は6学年分に相当する。
数学的リテラシーの2位はシンガポール(573点)で、3位以下に香港、台湾、韓国、マカオが続いた。
ただしほとんどの対象国・地域では過去約10年間、数学的リテラシーの得点に伸びはみられず、64カ国・地域のうち約6割が前回の結果以下の点数にとどまった。米国はOECDの平均を下回る481点で36位、英国は26位だった。