アジアで拡大する中流階級――空前の繁栄は目前に
(CNN) アジア地域における中流階級の拡大は驚異的だ。世界経済フォーラム(WEF)のグローバル・アジェンダ会議は、アジアでの中流階級の拡大が「2014年の世界の10大トレンド」の1つになると考えている。
アジアの中流階級は現在、5億人規模だが、これが2020年までには17億5000万人と7年間で3倍の規模へと急拡大しそうだ。こういったことはこれまでに例がなく、歴史上、最も大きな地殻変動の1つとなるかもしれない。
アジアの人々が子どもたちの未来を明るいものととらえていることに不思議はない。調査機関ピューによれば、調査を行った中国人の82%は、子どもたちが将来、親世代よりも経済的に恵まれると考えているという。
アジアの地域社会が今、このように成功しつつあるのは、重要な改革について遂に理解し、吸収し、実行し始めたからだ。重要な改革とはすなわち、自由主義経済や科学技術の習得、プラグマティズムの文化であり、実力主義や平和の文化、法の支配、そしてもちろん、教育だ。
アジア全体で急激に生活水準が上がり、いたるところから貧困が消えつつある。例えば、中国では、市場の改革に着手して以来、絶対的貧困から6億人以上の人々が抜け出した。過去数世紀に見られたよりも、はるかに大幅な生活水準の改善がアジア地域で進むだろう。そして、さらに多くの恩恵が生まれるだろう。
こうした変化によって波及する重要な好影響のひとつは地域内の紛争の減少だ。