南米ウルグアイ、マリフアナ合法化へ 世界初
(CNN) 南米ウルグアイで10日、マリフアナ合法化法案が上院を通過し、ムヒカ大統領の署名で成立する見通しとなった。法律でマリフアナの生産や販売、消費を認める国は世界初となる。
法案は7月に下院を通過し、上院で10日に可決されると拍手と歓声が上がった。
法案は、個人によるマリフアナの栽培と480グラムまでの所持を認めるなどの内容。メンバー15~45人の「マリフアナ・クラブ」を作ることも認める。使用者には登録を義務付け、医療用マリフアナを購入する場合は処方箋の提示が必要。免許を取得した薬局でもマリフアナを販売する。
法案を推進してきた拡大戦線党の上院議員はマリフアナ合法化について、「ドラッグ使用問題に関連した啓発、防止、治療などの面でより良い結果をもたらし、組織犯罪や犯罪行為を助長して治安を脅かす麻薬密売への対策も後押しできる」と強調した。
一方、反対派のコロラド党議員は、「この法案は社会工学における実験を提案するものでありながら、人間に対する実験を行う場合の倫理的予防装置を一切講じていない。マリフアナは人間に危害を加える物質であり、予防措置は極めて重要だ」と訴える。
ムヒカ大統領は昨年、CNNスペイン語放送の取材に対し、「(マリフアナを)合法化すれば、闇市場より安い値段で販売されるようになり、(麻薬密売の)市場は壊滅するだろう」と語っていた。