インド最高裁 同性同士の性交渉に違法の判断
ニューデリー(CNN) インド最高裁は11日、同性同士の性交渉を違法とする判断を下した。
インドでは植民地時代からの刑法によって「自然の秩序に反する性的行為」が禁じられ、同性愛行為は犯罪とされてきた。この条項に対して同国の非営利団体(NPO)が2001年にインド憲法に定められた人権の侵害に当たるとして訴訟を起こした。
ニューデリー高裁は09年、NPO側の主張を認め、同性愛行為を犯罪とみなさないと判断。キリスト教、ヒンズー教、イスラム教の団体がこの判断を不服とし、最高裁に上訴していた。インド政府は高裁との間に意見の相違はないとして、上訴には加わっていなかった。
最高裁はニューデリー高裁の判断を覆したうえで、この条項を削除するかどうかは議会が決めることだと述べた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは同日、最高裁の判断によりインドの自由は数年間後退したとして「失望」を表明した。