カナダでH5N1型鳥インフルの死者、北米初
(CNN) カナダのアンブローズ保健相は8日、同国アルバータ州の住民1人がH5N1型鳥インフルエンザのため死亡したと発表した。北米でH5N1型ウイルスの感染が確認されたのは初めて。死亡した患者は最近、北京に渡航していたという。
H5N1型ウイルスはカナダの家禽(かきん)類からは見つかっておらず、旅行者によってカナダ国内に持ち込まれたのも初めて。米国では人からも動物からも検出されていない。
アンブローズ保健相は、今回の感染は特異な事例だとして、カナダ国内で同ウイルスを心配する必要はないと強調、「カナダ人にとってH5N1型のリスクは極めて低い。人から人への持続的な感染が起きている証しはない」と呼びかけた。
H5N1型は人にも感染する鳥インフルエンザウイルスの1種で、主にアジアやアフリカ北東部の家禽類から発見されており、人に感染すると死に至ることもある。
米疾病対策センター(CDC)によれば、人への感染が確認されたのは2003年以来648例。家禽類との直接的な接触があった人が大部分を占めているという。