イルカ漁批判、日本側が反論
東京(CNN) 和歌山県太地町で毎年行われているバンドウイルカの追い込み漁に対し、自然保護団体が実況映像を流すなど、外国からの非難が続いている。日本国内では行政サイドや市民が反論の声を上げている。
追い込み漁は、イルカの群れを入り江などに追い込んで捕獲する伝統漁法。太地町の入り江には数百頭のイルカが囲い込まれ、反捕鯨団体「シー・シェパード」が実況映像やツイッターで選別作業の様子などを伝えている。地元漁業協同組合の関係者が匿名でCNNに語ったところによると、国内外の水族館などに売られたり食用とされたりするイルカはこのうち100頭未満で、残りは海へ戻されるという。
シー・シェパードは、「イルカが手荒な扱いを受けて血まみれになっている」「4日前に追い込まれてから餌を与えられていない」などと報告。「傷などのために望ましくないと判定されたイルカは、カメラから現場が見えないようにした後殺されるだろう」と伝えた。シー・シェパードは過去に、イルカの血で赤く染まる海の映像なども公開している。
これに対して漁協の責任者は、イルカにできるだけ苦痛を感じさせないよう、時間をかけずに陸上で処分する方法を導入したと説明している。