性行為教える「通過儀礼」、少女が実態語る マラウイ
少年と少女は別々のキャンプに参加し、地域社会に伝わる風習や、大人になることと性の問題について説明を受ける。
マラウイには多様な言語を話すさまざまな民族が住み、文化や制度は地域によって異なる。しかし、人権違反調査を担うマラウイ人権委員会によると、特に南部の一部の民族は、通過儀礼として結婚前の性行為を奨励しているという。
同委員会は、6歳の少女がキャンプに参加させられ、性行為の仕方を教えられているケースもあると報告。「幼い子どもたちの教育権、健康権、個人の自由と尊厳の権利など、多数の権利が侵害されている」と訴える。
米ジョンズホプキンス大学の調査団がまとめた2012年の報告書によれば、通過儀礼の一環として男性と性行為をさせられたと訴える少女もいたという。「この男性のせいでエイズウイルス(HIV)に感染したという少女もいる」「この性教育には何のメリットもない。少女たちを傷つけ、未成年の結婚をあおる一因になっている」と女性人権団体の担当者は憤る。