パプアニューギニアの豪難民収容所で暴動、死者も
(CNN) オーストラリア当局によると、同国への難民希望者を収容するパプアニューギニアの施設で17日から18日にかけて大規模な暴動が発生し、1人が死亡、数十人が負傷した。
現場はパプアニューギニアの本島から北東へ数百キロ離れたマヌス島。収容者の一部が収容所のフェンスを破って脱出を図った。オーストラリアのモリソン移民相によると、所内ではその前に小規模なデモも起きていた。収容所はその後、通常の状態に戻っているという。
当局によると、手当てを受けた負傷者計77人のうち、13人は重傷。2人がオーストラリアの病院へ搬送された。1人は施設の外で頭部を負傷し、病院へ運ばれる途中で死亡した。
オーストラリア政府は同国への難民を直接受け入れず、近隣のナウルやマヌス島に設けた施設にいったん収容する政策を取っている。難民船の事故などを防ぐのが目的とされるが、人権団体などからは「施設の環境が劣悪」「収容者のハンストや自傷行為、自殺が相次いでいる」と批判され、過去にも暴動が起きていた。
モリソン移民相は「死者が出たのは大きな悲劇だ」と述べ、遺族らに弔意を表した。