米政権、アフガン全面撤退を想定した計画策定を開始
隣国パキスタンのある政府高官は匿名を条件に、米国が全面撤退すればアフガン軍部隊の3割が離反し、内戦が起きるとの懸念を示した。
安保協定は、米軍の一部要員がアフガン軍の訓練や武装勢力の残党掃討のために残留することを認め、その条件を定める内容。カルザイ大統領は署名を渋っているが、大統領選の有力候補とされるアブドラ・アブドラ元外相は「アフガンには今後も長年にわたり国際社会の経済的、軍事的支援が必要になる」として、署名の意向を示している。カルザイ大統領自身は憲法の規定により、大統領選に出馬することができない。
ホワイトハウスは声明で、次期大統領が協定に署名する可能性も残っていると指摘した。一方、カーニー大統領報道官は同日の記者会見で「署名に時間がかかればかかるほど、14年以降の任務を適切に計画、実行することは困難になる」「協定への署名なしで米国が残留することは不可能だ」と強調した。