催涙弾で負傷の15歳少年死亡、反政府デモ再燃 トルコ
イスタンブール(CNN) トルコの最大都市イスタンブールで反政府デモに巻き込まれ、催涙弾被害を受けて重傷を負った15歳の少年が11日、入院先の病院で死去した。少年の死を受けて、イスタンブールや首都アンカラで反政府デモが再燃している。
死亡したバーキン・エルバン君は、トルコ各地で反政府デモが激化していた昨年6月に重傷を負った。
両親によると、エルバン君はこの日の朝に買い物に出かけ、その15分後、近所の人からけがをしたと知らされたという。人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは目撃者の話として、エルバン君の頭に警察の催涙弾が当たったと伝えている。
エルバン君は病院に運ばれたが、意識が戻ることはなかった。
冷たい雨が降りしきる中、エルバン君の葬列を見送った人たちは、エルドアン首相に対する怒りの声を上げ、涙を流す人もいた。葬列に加わった男性は、「政府は責任を認めておらず、この事件に関与した警察官を裁くこともしていない」と憤った。