ロシアがウクライナ唯一の潜水艦接収、海軍弱体化続く
ウクライナ・キエフ(CNN) ロシアが併合したウクライナ南部のクリミア半島情勢で、ウクライナ国防省は22日、同国海軍が保有する唯一の潜水艦「ザポリージャ」がロシア軍に接収されたと発表した。国防省報道官がCNNに明らかにした。
これによると、潜水艦艦長がロシア軍への編入を拒み、同艦を放棄した後、ロシア海軍艦隊の旗が掲げられたという。没収は、ロシアの黒海艦隊の基地があるセバストポリ近くで起きた。
ディーゼル動力型のザポリージャは旧ソ連製で、建造から40年以上たっている。ロシア通信によると、数年前にロシア技術者によって設備や技術更新が行われた。
ウクライナ国防省報道官はまた、クリミア半島の自警団とロシア軍特殊部隊がウクライナの別の船舶を没収したとも述べた。セバストポリの消息筋の情報としている。
特殊部隊らが2時間にわたる「攻撃」で奪取したとしている。ただ、乗組員は上陸し、負傷者はいなかったという。
ロシアはクリミア半島への軍事圧力に絡み、ウクライナ海軍艦船の封じ込めも加速していた。艦船を湾内などに閉じ込め、既に多数の船舶を自軍の支配下に置いたとの情報もある。