ロシア海軍がウクライナの軍用イルカを接収
(CNN) クリミア半島のセバストポリで飼育されていたウクライナの軍用イルカが、ロシアによる同半島の併合に伴い、ロシア海軍に接収されて訓練を受けることになった。国営RIAノーボスチ通信が27日に伝えた。
軍用イルカは高度な訓練を受け、軍艦の撃沈を狙った海中機雷や、侵入工作を試みる潜水士などの危険を察知する能力を身につけている。
ノーボスチ通信はこのイルカについて、「セバストポリの軍用イルカプログラムは保全され、ロシア海軍の利益のために転用される」と伝えた。
同プログラムはロシアとウクライナがソ連の一部だった1960年代に発足し、独立後にウクライナが引き継いだという。ノーボスチ通信は、ウクライナが同プログラムに旧式の装備を使用し、来月にはイルカ部隊を解散させる予定だったと伝えている。
ウクライナ国防相は、海洋イルカ施設の存在は確認したものの、機密であることを理由に詳細は明らかにしなかった。
海洋生物の軍事利用を巡っては、米海軍もサンディエゴでイルカやアシカに海中の危険物などを探知させる訓練を行っている。
クリミア半島の施設ではイルカのほかに、軍用アシカも飼育されていた。アシカがロシアとウクライナのどちらの帰属になるのかは分かっていない。